クラスの中を覗いていただけるページです。クラスの様子やできごと、受講生の制作物をご紹介していきます。

2023年5月21日日曜日

運筆練習

 ポインテッドペンクラス講師の東井です。

 

 

写真のような連続あるいは密集したオーバルを、スペンセリアンやビジネスライティングの本で見かけられたことがあると思います。他にもいろいろなパターン、形がありますが、これらはスペンセリアンやビジネスライティングを書く時の、腕を使った運筆法に欠かせない練習です。私は文字の練習前のウォーミングアップにこれらをかいています。(密集していない連続オーバルはあまりかかないので下手です。)

先達のペンマンの運筆法を身につけることはとても難しいですが、少しでも近づけたらと思い、静かな気持ちでペンを走らせています。

2023年4月30日日曜日

平筆ローマンのワークショップ1回目

こんにちは。レギュラークラス担当の清水裕子です。

今回は、今週スタートした平筆ローマンのワークショップについてのお話です。

平筆ローマンを教えるのはこれが初めてで、今回は当スタジオのレギュラークラス受講者のみを対象にしています。3日間のコースをそれぞれ2、3週間あけて行うスケジュールで、平日と週末の2クラス、各クラス4名ずつです。

最初はサンセリフの「I」から

1回目は、まずサンセリフで「I」の練習から始め、セリフを付けた「I」へ、そして縦線と横線だけの文字を紹介していき、最後に「T」と、その書き方と関連した「Z」を紹介して、次回の斜線文字へ予告的につなげて終わりました。

椅子にスチレンブロックを置き、座面を高くして書いてもらっています。

参加者は、平筆で文字を書いたことのある経験者からほぼ初めての方まで様々です。皆さん平筆の扱いに苦戦されていましたが、一日が終わる頃には少しずつ理解が深まっている様子が見て取れました。2回目は3週間後です。私が書く手元を撮った動画もネットにアップしてご覧いただける様にしました。それを参考に復習して2回目に臨んでもらえたらと思っています。

講師のデモンストレーション机。立って書いています。

今回はスタジオでの少人数の開催ですが、この先、大きな会場で一般の方にもご参加いただける機会を作りたいと思っています。



2023年4月16日日曜日

久しぶりの満席状態

こんにちは。写本装飾クラス担当小川百合です。

ようやくコロナが落ち着き、クラスの受け入れ人数を増やすことが可能になり、以前よりも振替や追加受講のご希望に沿うことができるようになりました。
この日は小川が説明で席に着くと満席状態。手前のテーブルにはケルトの装飾を勉強中の方に座っていただきました。
している作業はみなさん違うのですが、他の方の作業や作品を見ることもいい勉強になると思います。
 

2023年4月1日土曜日

閲覧・観察も学習なり

こんにちは。レギュラークラス講師の清水です。
今回は、本や資料の閲覧についてお話します。

ベルギーのカリグラファー、ユルゲン・ヴェルケムストのワークショップ用資料を3冊にまとめたブック。実物大のA3サイズ。

スタジオにはカリグラフィー関係の本を中心に、文字関係の資料が沢山あります。一般の本屋さんで買えない、クラウドファンディングでできた本やアーティストが独自に作って販売しているものもあり、レッスン時で紹介するようにしています。

文字のドローイング・ワークショップの資料。鉛筆やファインライナーで描かれており、1ミリ程度の文字から大きな文字まで。スタイルも様々。線が美しく、テクスチャーも楽しめる。

レッスン中にじっくり本を見るか文字を書くかの選択は悩ましいところだと思いますが、見ること、観察することも大事な学習方法のひとつです。最終的には手を動かして身体で覚えねばならないことは言うまでもありませんが、このスタジオにある本を最大限有効活用して、それぞれの上達を目指してもらえたらと思っています。

ご覧になる皆さん。どなたもページをめくりながら驚きの連続です。

2023年3月18日土曜日

墨と彩墨

 こんにちは。レギュラークラス担当の清水裕子です。

今回は、レッスンで皆さんが使われている墨と彩墨のお話を少し。

小さめの普通の硯で擦る方。

スタジオには、レギュラークラスの皆さんが使うインクとしてガッシュ(Gouache)、墨、墨汁を用意しており、皆さんだいたいはガッシュを溶いたインクか、墨を擦ったインクを使われています。墨には彩墨という色の墨(顔料+膠)もあるので、必要に応じて「彩墨を使ってみては」と提案することもあります。普段の練習から、作品作りに使う画材に慣れておくのも大事な経験のひとつです。

カリグラフィー用に作ってもらった硯で擦る方。

墨や彩墨で書いた文字は、ガイドラインを消しゴムで消した時にガッシュよりも色が取れにくく、あとで裏打ちするような場合も滲む心配がありません。また、ガッシュではインクが載らないような表面(蜜蝋を塗ったような紙)にも書けます。

「擦るのが面倒そう」と思われるかもしれませんが、濃さの調節はガッシュよりしやすく書きやすいです。
彩墨は、呉竹や墨運堂などから販売されています。

蜜蝋を塗った紙に、何種類かの赤系の彩墨で色味を試す。彩墨には白い硯を使う。 

2023年3月5日日曜日

時々チェックが必要です

写本装飾クラス担当の小川百合です。

写本装飾では彩色に不透明水彩絵の具(ガッシュ)を使います。

ですが、使おうと思ったらチューブの中で固まってしまっていることもしばしば・・・なので時々チェックしています。固まっているチューブは切って中身は小さなケースに入れて保管。使うときは必要な分だけ梅皿に取り出し、スポイトで水を数滴加えてやわらかく戻して使っています。

 


 

2023年2月21日火曜日

力のプレス、リリース

ポインテッドペンクラス講師の東井です。

カッパプレート体の小文字は、写真にありますように、7つの要素+連結線で構成されています。例えば、②+⑦は「a」、④+⑤は「y」となります。これらも基本のラインですが、①と②の下部、③の上部のようなターンにつながるペン運びがとてもむつかしいです。ターンの頂点はヘアラインで、その頂点に向かい、①はラインをだんだん細くしていく、つまり力を徐々に抜いていく、③は頂点を過ぎたらだんだん太くしていく、力を徐々に入れていきます。これらを力のプレス、リリースと言います。すぐにはかけませんので、文字を練習しながら、プレス、リリースの感覚を身につけていってもらっています。