ポインテッドペンクラス講師の東井です。
私はクラスでカッパープレート、ビジネスライティング、スペンセリアンの三書体を教えています。ビジネスライティングはモノラインの書体です。カッパープレートとスペンセリアンの大きな違いは、力を入れるポイント、ダウンストロークの一番太くなる場所が異なります。(小文字のo, r, vなど同じような文字もあります。)写真をご覧ください。写真の①はスペンセリアンの、②はカッパープレートの「O」です。じっくり見ないとわからないかもしれませんが、赤い矢印が一番太くなっているポイントです。スペンセリアンは真ん中より上に、カッパープレートは真ん中、あるいは真ん中より少し下に一番太いポイントがきます。
左から、①スペンセリアン ②カッパープレート スペンセリアン大文字「C」 |
一番右の文字はスペンセリアンの大文字「C」です。面白い形をしていますが、バランスをとるのがとても難しいです。文字の練習をしながら、手本との違いに悩まれたことがある方も多いと思います。私はスペンセリアンの教則本として、 C.P. Zaner 著『Lessons in Ornamental Penmanship 』1948年版を使用していますがその本の中に、ポインテッドペンだけではなく、すべての書体に共通して言えることが書かれてあったので、一部ですがご紹介したいと思います。
「練習を始める前に、十分にしっかりと注意深く、文字の形を認識、理解する、つまり知覚することが大切です。不十分な認識では不十分な文字しかかけません。私たちは、円や四角形を描きなさい、と言われれば、それらの形をイメージすることができ、描くことができます。同じことがスペンセリアンについても言えます。それぞれのカーブ、オーバル、ラインを心にすっきりと描けるくらいに字形を徹底的に理解し、文字の構成要素が、円や四角形のように本質的になじみのあるものにする。まずはしっかりと文字を見ることです。アイトレーニングは手を動かすことと同じくらい重要です。」
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