クラスの中を覗いていただけるページです。クラスの様子やできごと、受講生の制作物をご紹介していきます。

2024年3月23日土曜日

小さな文字

 ポインテッドペンクラス講師の東井です。

 レッスンでは、5ミリか6ミリ幅の罫線で文字を書いてもらっています。作品制作になりますと、文章の量にもよりますが、本文は3ミリ、4ミリ幅で(もちろんもっと小さいサイズで書く時もあります)、作者名は2ミリ幅くらいで書く場合もあります。5ミリあるいは6ミリ幅から、いきなり2ミリ、3ミリ幅で書くのは、ペンと手のコントロールが難しく、文字幅を徐々に小さくしていくようにお話ししています。5ミリから4.5ミリ、4ミリという風に、罫線を少しずつ縮小コピーして書いていきます。文字の大きさに慣れることが、まず第一です。

次回は小さな文字を書くペン先についてお話したいと思います。

2024年2月27日火曜日

金泥練り

写本装飾クラス担当の小川百合です。

写本装飾クラスのカリキュラムの中に金泥を使うものがあります。金泥は販売されている金泥にガムアラビックを加えて更に細かな粒子になるように自分で練ったものを使います

1時間ほど練ります。指がつりそうになります・・・

練り終わったら水を張って一晩寝かせ、上澄みの水を捨てて乾かします。
 
しっかり乾かして使える状態になりました。 

2024年2月10日土曜日

新たな一歩

こんにちは。レギュラークラス講師の清水裕子です。

先日のクリティーク時に貼られていたシートのひとつです。これを書かれた方は、しばらく取り組まれていたことに区切りが付き、次に挑戦したいことを試して持って来られました。これまでの積み重ねや経験が多くある方です。

トラディショナルな書体をどのようにしたいと考えておられるのか、ご本人の説明をお聞きしました。ご自分の中にあるイメージをこうして具体的に書いてシェアしてもらえると、私もアドバイス、お手伝いがしやすくなります。進展のさせ方を少し提案しました。ここからどんな道を通ってどんな風に展開し、どこに着地されるでしょうね。その過程の様々な「景色」を楽しんでもらえたらと願っています。

2024年1月28日日曜日

スペンセリアン体

ポインテッドペンクラスの東井です。

今年は当スタジオの作品展イヤーです。スペンセリアン体で出展予定の生徒さんも何人かおられます。大文字の華やかさが美しいオーナメンタルのスペンセリアン体。作品でその華やかさをいかすには…。


大文字がよく出てくるテキストを選ぶ(当たり前ですが、これが案外難しいです)、頭文字がAからZまでの単語をかくのも一つの方法です。まずは文字、ラインを美しくかくことですが…。12月に向けて、私自身もしっかり取り組みたいと思っています。

2024年1月14日日曜日

2024年のレッスン開始

明けましておめでとうございます。松の内ギリギリですね。
当スタジオの主宰、レギュラークラス講師の清水裕子です。

 誰もが新たな希望とともに迎えたであろう元旦に発生した能登半島地震。
被災された方々の安全と安心、そして1日も早い生活基盤の復旧をお祈りすると共に、亡くなられた方々のご冥福を心よりお祈り申し上げます。日本で暮らす限り、「明日は我が身」と心しておかねばならないのだと、あらためて思っています。 
 
スタジオ レターアーツのレッスンが始まりました。受講者の皆さんに、スタジオにお越しいただけること、文字書きに集中していただける時間を、講師一同大切にして、今年も指導に励んでまいります。また、新たにスタジオで受講を始められる方々との出会いも楽しみにしています。

本年もどうぞよろしくお願いいたします。

2023年12月23日土曜日

個別に対応できる喜び

 こんにちは。レギュラークラス担当の清水裕子です。

今週初めてここで授業を受けられた方が、初日に持って来て見せてくださった作品たちをご紹介します。今までに作られたものを拝見できたらと、こちらからリクエストしてご持参いただきました。

すでにこれだけ素敵なものを作られている方です。内容もバラエティに富んでいて、色使いもとても素敵です。実際に拝見してその素晴らしさに、私を始め皆さん大興奮でした。

ここに習いに来られる方は、当然ながら皆さんそれぞれに習いに来られたきっかけや理由があり、目指すものがあり・・です。全く初心者の方から、かなりの経験者さんまで。また、経験の量はあまりなくても、向学心と行動力とで沢山チャレンジして来られたような方も中にはおられます。

私がお教えする基本的な内容はどなたに対しても同じですが、いつも、皆さんの異なる背景やニーズを頭に置きながら説明しています。課題や宿題を出すときも同様です。私自身、そういう個別対応やその場の流れによる臨機応変な対応に、教える中での大きな楽しみ、喜びを感じています。これも少人数クラスだからこそできることですね。

来年12月にはスタジオ作品展を予定しています。
新たな年も、皆さんと一緒に文字を書(描)き、文字をめぐる話にワクワクできますように。


2023年12月10日日曜日

写本のスペルの確認

写本装飾クラスの小川です。

写本装飾の模写をするときには装飾だけでなく文字も書く場合がありますが、中世の写本の場合ラテン語がゴシック系の書体で書かれていることが多く、i 、m 、n の見分けが難しいです。見たとおりに書くしかないときもありますが、スペルが分かっていた方が書きやすいですよね。ここでネットの出番です。
これはLuttrell Psalter という写本の一部です。Psalter とは旧約聖書の詩篇ですが、詩篇のどの部分かということまでは分かりません。下から3行目がQuoniam tu percussisti と読めるのでそのままネットで検索します。